普段このブログでは雑談めいた話ばかりしてるんですけど、たまには日常生活のリアルな話も書いてみようかなと思います。
実は私、特別バイクが好きってわけじゃないんです。むしろ節約オタクに近いタイプ。でも今、毎日バイクで通勤してます。長傘を折りたたみ傘に変えたときみたいに、「これって本当に必要?」って考えた結果なんですよね。
この記事では、別にバイクマニアでもない普通の人間が、片道20km程度のバイク通勤を数ヶ月やってみてどう感じたか、良かったこと・キツかったことを包み隠さず書いていきます。
「バイク通勤って興味あるけど、実際どうなの?」って不安な気持ち、めちゃくちゃわかります。私もそうでしたから。少しでも参考になれば嬉しいです。
なんでバイク通勤なんて始めようと思ったのか
もともと住んでた場所が完全に車社会の地域だったんで、何も考えずに車を買ったんですよ。でも一度都会で「車なしの生活」を経験してから地元に戻ると、車の維持費の高さに改めて気づいちゃったんです。
車の維持費、ヤバくないですか?
車って本体が高いのは当たり前として、維持費がエグいんですよね。何がかかるかって、自動車税、重量税、車検代、保険料、そしてガソリン代。リストアップしてみると本当にお金がどんどん消えていく感じです。
しかも冷静に考えると、頑張って働いて稼いだお金から所得税引かれて、住民税も引かれて、残った手取りから自動車税払って、重量税払って、ガソリン入れるときにガソリン税と消費税も取られて。二重三重に税金取られてるじゃないですか。これじゃお金貯まるわけないよなって。
でも私が住んでる地域って公共交通機関がほぼ壊滅状態なんです。バスも1時間に1本あればいい方で、電車なんてそもそも駅が遠すぎて使えない。だから「じゃあ歩こう」とか「自転車で」っていうのも現実的じゃないんですよね、距離的に。
そこで「なんとか移動費を削れないかな」って真剣に考えた結果、辿り着いたのがバイクだったんです。
原付二種っていう神カテゴリーの存在
最初バイクって聞いて思い浮かべたのは、制限速度30kmのいわゆる原付でした。でもあれって通勤に使うには時間かかりすぎるし、周りの車の流れに乗れなくて怖いじゃないですか。だから最初は「バイクは無理かな」って思ってたんです。
ところが調べてみたら、小型自動二輪(原付二種)っていうカテゴリーがあるって知って、これが本当に衝撃的だったんですよ。
何がすごいって、まず法定速度30kmの縛りから解放されるんです。普通の車と同じ速度で走れる。あと、交差点での二段階右折も不要。原付のあのモヤモヤする部分が全部解消されるんですよね。
しかも税金や維持費は原付とほぼ変わらないレベル。車検もない。「え、これ最強じゃん」って思いました。マジで理想的な移動手段じゃないかって。
デメリットがあるとすれば、普通自動車免許では乗れないから別で免許を取る必要があることくらい。でもこれは考え方次第で、自分への投資として十分価値があると判断しました。教習所に通う時間とお金はかかるけど、長い目で見たらリターンの方がでかいなと。
車とバイク、お金の面で比較してみた
ここからは私の個人的な状況での比較になるんですけど、車とバイクの維持費をざっくり計算してみました。
ただ、この比較って人によって全然変わってくるんですよね。例えば一人暮らしで車1台だけって人がバイクに変えても、そこまで劇的には安くならないし、車がないと不便な場面も多いと思います。
私が住んでる地域は、夫婦でそれぞれ車1台ずつ持つのが普通なんです。だから今回の比較は「夫婦で車2台」vs「夫婦で車1台+バイク1台」っていう想定です。
私の状況を整理すると、夫婦と子供1人の家族構成で、軽自動車は1台すでに持ってる。で、通勤用としてもう1台車を買うか、バイクを買うかって選択を迫られたわけです。だから実質的には「2台目の車」と「バイク」の比較になります。
軽自動車の本体価格を143万円、バイク(125cc)の本体価格を44万円として計算しました。年間の自動車税は軽が約11,000円、バイクが2,400円。重量税は軽が3,300円でバイクはゼロ。自賠責保険は軽が年間12,550円、バイクが7,070円。任意保険は軽が5万円くらい、バイクが1〜2万円って感じです。あと軽は車検があるから年間3万円くらいかかるけど、バイクは車検不要。
ガソリンの燃費も全然違って、軽が20km/ℓくらいに対してバイクは40〜60km/ℓいきます。私の通勤距離だと年間約7,300km走るんですけど、軽なら年間54,750円、バイクなら21,900円くらいです。
まとめると、本体価格を考えずに年間維持費だけで見ると約11万円の差。本体価格を10年使うと仮定して計算に入れると、年間で約21万円の差が出るって計算になりました。
年間21万円の差って大きい?小さい?
この21万円の差をどう感じるかは人それぞれだと思うんですけど、20代の給料で考えたら、ほぼ1ヶ月分の手取りに相当するんですよね。決して小さくない金額です。
しかも会社員の場合、通勤にしか使わない車でも経費にはできないじゃないですか。つまり税金引かれた後の手取りから払うわけです。
逆算すると、この21万円の差額を埋めるためには、税金とか社会保険料とか引かれる前の額面で30万円くらい稼ぐ必要があるんですよ。年間の差として考えたら、けっこうデカいなと思いました。
でもバイクにはリスクもある
お金の面ではバイクの方が圧倒的に有利なんですけど、安全面でのリスクは無視できません。バイクで事故したときのダメージって車よりずっと大きいわけで、「身を守るための投資として車を買う」っていう選択も十分アリだと思います。
私もこの部分はかなり悩みました。でも調べてみると、126cc以上のバイクは事故率が高いんですけど、125cc以下は意外と車より事故率が低いってデータがあったんです。
リスクとメリットを天秤にかけて、「バイク通勤するだけで1ヶ月分の労働が無駄にならない」って考えたら、メリットの方が大きいかなと判断しました。もちろん人によって判断は変わると思いますけどね。
実際に1ヶ月続けてみてどうだったか
バイクはモンキー125っていうのを買って、この記事を書く1ヶ月前くらいから通勤を始めました。時期的には真夏のクソ暑い時期で、しかも3日連続で雨が降った日もあったんで、バイク通勤のキツい部分は一通り経験できたんじゃないかと思います。
通勤ルートは市街地の普通の道で、道幅は広くてほぼ直線。道路状況は悪くないです。3分の2くらいは片側2車線で路側帯も広いから、走りやすい環境ではありますね。
私、以前にロードバイク通勤を数日で挫折した黒歴史があるんで、バイク通勤も「続くかな…」って正直不安でした。でも今のところは続けられそうな感じです。
ちなみに何度も言いますが、私はバイクが特別好きなわけじゃありません。あくまで節約のためです。
良かった点を一気に紹介
デメリットの方が気になると思うんで、良い点はサクッとまとめて書いちゃいます。
バイクに興味ない私がわざわざバイク通勤してる理由は、100%お金です。正直に言うと。年間の維持費の差って普段の生活では実感しにくいんですけど、ガソリン代は日々の支出として見えやすいから、燃費の良さを実感できて嬉しくなるんですよね。毎回給油するたびに「お、安いな」って思えるのは地味に気分いいです。
あと、車の運転も別に好きじゃないんですけど、比較するとバイクの運転の方が若干楽しいかも。これは意外でした。
音楽が聴けないのは地味に痛い
車だとカーオーディオで音楽流しながら通勤できるじゃないですか。でもバイクだとそれができないんで、通勤時間はずっと運転だけに集中することになります。
私、通勤中に新しい曲を覚えたり、Podcastを聴いたりするのが好きだったんで、その時間が完全に消えたのは地味にデメリットですね。通勤時間に何も得られないっていうか、時間的なロスを感じる部分ではあります。
準備に時間がかかる問題
車だと鍵持って乗り込めばすぐ出発できるじゃないですか。でもバイクは装備を身につける必要があって、これが意外と時間かかるんですよ。
グローブつけて、ヘルメット被って、プロテクター装着して。少しでも安全に配慮した服装にしようと思うと、車通勤より5分くらい余計に時間がかかってる感じです。
ただ、これは職場の環境によるんですけど、バイクだと駐車場じゃなくて駐輪場に停められるんですよね。で、私の職場の場合、駐輪場の方が建物に近いんですよ。だから駐車場から歩く時間が削減されて、結果的には大きな時間差にはなってないです。
夏は暑いし冬は寒いらしい
バイク通勤してる人がみんな言ってることですけど、夏は暑いし冬は寒いです。当たり前なんですけどね。
私はまだ夏しか経験してないんですけど、冬の方がキツいっていう話をよく聞くんで、これからが若干不安ではあります。
夏の感想としては、正直覚悟してた以上に大丈夫でした。むしろ適度に汗かけるから健康的なんじゃないかって思うレベル。特別汗を拭く必要もなかったし、ヘルメットの中がベタベタになるってこともなかったです。
フルフェイスのヘルメット使ってるんですけど、通気孔を開けると意外と風が入ってきて、暑苦しさはそんなに感じませんでした。真夏でもこれなら許容範囲かなと。
雨の日は覚悟が必要
雨の日は、やっぱりキツいです。これは避けられない事実ですね。
何がキツいって、まずカッパの着心地が良くないこと。あとカッパを着る時間と脱ぐ時間が余計にかかること。そして濡れたカッパとヘルメットの片付けが面倒なこと。視界も悪くなるから安全面でも心配が増えます。
視界については思ってたよりは確保できるんですけど、道路が濡れてるからいつも以上に慎重な運転が必要になります。そのプレッシャーはありますね。
でも一番ストレスなのは、職場に着いてから濡れたヘルメットとカッパを片付ける作業です。ちょっと一息つきたいのに、若干人目を気にしながらビショビショのカッパを処理しなきゃいけない。これがけっこう精神的に来ます。
カッパを干す場所がない職場だと、さらにストレスが増えると思います。バイク通勤を検討してる人は、「雨の日、職場でカッパをどう処理するか」をあらかじめシミュレーションしておくことを強くおすすめします。
あと、カッパは一応バイク用の少し高めのやつを買ったんですけど、着心地はやっぱりカッパって感じで、蒸れる感覚があるし快適ではないです。ただ、足元が裾から濡れないようになってるし、継ぎ目から水が侵入してくることもないんで、バイク用のちゃんとしたカッパを買うのは間違いじゃないと思います。
初期投資がバカにならない
長期的に見ればバイク通勤は絶対お得なんですけど、最初はバイク関連のグッズを揃えるのに意外とお金がかかります。
特に注意が必要なのは、最初の1年は車もバイクも金額的にほぼ同じくらいかかるってこと。だから1年で辞めちゃうと本末転倒になるんで、「続ける覚悟」が必要です。
私の場合、教習所代が約11万円、ヘルメットが52,470円、プロテクターが4,719円、冬用グローブが4,817円、夏用グローブが4,677円、カッパが9,960円、長靴が1,500円、リュックが8,055円って感じでした。
こうやって並べてみると、けっこうお金使ってますよね。しかもこれ全部、バイク乗るときにしか使わない物なんで、初期投資としては正直高めです。
とはいえ、1年続ければ投資費用は回収できる計算なんで、長い目で見れば問題ないかなと思ってます。
まとめ:バイク通勤は節約手段として優秀だけど覚悟も必要
バイクが別に好きでもない私が、1ヶ月バイク通勤を続けてみた感想をまとめました。
自転車ならもっとコストを抑えられるじゃんって思うかもしれないんですけど、通勤時間が大幅に増えるんで、結果的に節約以上の時間をロスしちゃうんですよね。時給換算したら意味ないレベルで。
バイクだと車とほぼ同じ時間で通勤できて、しかも固定費が削減できる。これが最大のメリットです。
特に小型二輪(原付二種)っていうカテゴリーを知ってるだけでも選択肢が広がるんで、通勤手段に悩んでる人はぜひ検討してみてください。デメリットもあるけど、私は今のところ続けられてます。
