今の洗濯機は、一般的に縦型とドラム式の2つに分かれます。
価格帯は幅広く、安価なものでも数万円から始まり、高級なものでは20万円を超えることもあり、
気軽に買い替えることが難しいことがあります。
そのため、洗濯機の選択に迷うことがよくあります。
縦型洗濯機とドラム式洗濯機、どちらが最適かを検討している方のために、
それぞれのタイプの利点と欠点をまとめてみました。
洗濯機の購入前にぜひご覧いただければ幸いです。
ドラム式洗濯機のメリットとデメリット
ドラム式洗濯機は、洗濯槽が横または斜めに配置されている洗濯機のタイプです。
洗濯物は洗濯機の正面から投入します。
ドラム式洗濯機の長所と短所を以下に示します。
【メリット】
1. 節水性:
ドラム式洗濯機は、洗濯槽の回転に伴い洗濯物が持ち上げられて落ちる「たたき洗い」を行うため、
衣類への優しい洗浄が可能です。
これにより、水の使用量が少なく、節水に貢献します。
2. 衣類への傷みが少ない:
縦型洗濯機のこすり洗いに比べて、衣類の損傷が少ないと言えます。
3. 乾燥機能付き:
ドラム式洗濯機には通常、乾燥機能が組み込まれており、
洗濯物を手間なく乾燥させることができます。
4. 効率的な温風の利用:
ドラム式洗濯機は、洗濯物を上から下に優しく落とすため、
温風が均等に行き渡り、短時間で乾燥させることができます。
朝に設定すれば、帰宅後に洗濯物を取り出して畳むだけで済み、特に忙しい家庭や小さな子供のいる家庭に便利です。
5.本体上部が収納スペースとなる:
ドラム式洗濯機は、蓋が前面に取り付けられているため、本体上部に物を置くことができます。
これは予想外に便利で、本体の上部に棚を設置することも可能です。
ただし、洗濯中は本体が振動するため、物を直接本体に置く場合は
安全に気をつける必要があります。
【デメリット】
1. スペースを取る:
ドラム式洗濯機は、縦型洗濯機に比べて広い設置スペースが必要であり、
洗濯槽の蓋が前方に開くため、スペースの確保が必要です。
最近ではコンパクトなモデルもありますが、依然としてスペースを取ります。
2. 洗剤の泡立ちに注意:
少量の水を使用するため、洗剤の泡立ちが縦型洗濯機よりも少ない場合があります。
しかし、現代のモデルは温水を使用するなど洗浄力を向上させる工夫がされているため、
一般的な使用ではあまり心配しなくても大丈夫です。
3. 色移りのリスク:
洗濯中に色移りしやすいため、ドラム式洗濯機で洗濯する場合は
白物と色柄物をきちんと分けることが重要です。
4. 途中で洗濯物の追加が難しい:
ドラム式洗濯機は洗濯の途中で蓋を開けて洗濯物を追加することが難しいため
これを不便に感じることがあるかもしれません。
5. 高価:
縦型洗濯機に比べて、ドラム式洗濯機は一般的に高価で、
一部のモデルでは30万円を超えることもあります。
縦型洗濯機の特長と制約
続いて、縦型洗濯機のメリットとデメリットをご紹介しましょう。
縦型洗濯機は、長らく存在しているタイプで、全自動洗濯機として一般的に使用されています。
洗濯槽が縦型で、洗濯物は上から投入します。
【メリット】
1. 高い洗浄力:
縦型洗濯機は、洗濯物をたっぷりの水と共に撹拌し、
洗剤をよく泡立てながら「こすり洗い」を行うため
泥汚れなどの頑固な汚れも効果的に取り除けます。
2. スリムな設計:
洗濯機の洗濯槽が縦型であるため、本体がスリムでコンパクト。
設置スペースを節約でき、狭い場所にも適しています。
3. 比較的安価:
縦型洗濯機は、ドラム式に比べて一般的に価格が低めに設定されており、
予算にやさしい選択肢となります。
【デメリット】
1. 節水性に劣る:
洗濯機は多量の水を使用し、節水性には短所があります。
水道代や環境への配慮が重要な場合は検討が必要です。
2. 衣類の傷み:
こすり洗いの方法を採用しているため洗濯物が絡みやすく、
ドラム式に比べて衣類の傷みが生じやすいとされます。
3. 大物洗濯の不便さ:
大きな洗濯物（例: 毛布）を洗う際には上から出し入れが難しいことがあり、
扱いにくい場合があります。
縦型洗濯機は洗浄力とコンパクトさが魅力ですが、節水性や衣類の傷みに注意が必要です。
また、大物の洗濯に不便が生じることも考慮して選択する際には検討が必要です。
子供の年齢やライフスタイルに合わせて洗濯機を選ぶ
洗濯機を選ぶ際、縦型とドラム式のメリットとデメリットを理解しても、
最終的な決め手がつかない場合、子供の年齢や家庭のライフスタイルを考慮するのも有益です。
たとえば、共働きの家庭で保育園児を育てている場合、
子供用の着替えが頻繁に必要で毎日のように洗濯しなければならないことがあります。
また、服の数が限られている場合、迅速な乾燥が求められるかもしれません。
このような状況では、一気に洗濯から乾燥まで行えるドラム式洗濯機がおすすめです。
小学生以上の子供がいると、どろんこ遊びや部活動で汗や汚れた服を持ち帰ることが多くなります。
この場合、しっかりと洗剤を泡立てて洗浄できる縦型洗濯機が適しています。
乾燥を急ぎたい場合は乾燥機能付きのものを選び、
一晩干すだけで翌朝には着られるようにすることができます。
子供の年齢に関係なく、洗濯機を選ぶ際にはライフスタイルや個人のこだわりも考慮すべきです。
例えば、洗剤の泡立ちにこだわる場合や、外干しを避けたい場合は縦型が適しています。
また、仕事やペット、在宅介護により服が汚れやすくなる場合も、
高い洗浄力を持つ縦型が適しています。
一方で、洗濯の手間をできるだけ減らしたい場合や、
花粉や空気の汚れを気にするため外干しを避けたい場合、
また、高齢になって洗濯作業が負担に感じる場合にはドラム式が便利です。
ドラム式は手前から出し入れができ、乾燥も手軽に行えるため、特に高齢者にとって重宝します。
つまり、洗濯機の選択は家庭ごとに異なる要因によって左右されるため、
優先したい点を明確にし、それに合ったタイプを選ぶことが肝要です。
