果物や野菜の栽培には、害虫や病気から守るために農薬が使われています。
しかし、これらの農薬が残留すると、それが人体に悪影響を及ぼす可能性があります。
そこで今回は、果物や野菜に残る「残留農薬」について、以下のポイントを紹介します。
- 残留農薬って何？
- 果物の正しい洗い方は？
- 皮ごと安心して食べられる果物は？
残留農薬って何？
果物を洗う前に、残留農薬とは何かについて詳しく見ていきましょう。
残留農薬は、農薬が果物や野菜に残った状態を指します。
日本は世界で2番目に多くの農薬を使用している国の一つであり、
生産段階での対策があるにもかかわらず、完全に農薬を取り除くことは難しいのです。
しかし、厚生労働省では残留農薬の基準値を設け、
基準値を超えるものは市場に出回らないようになっています。
残留農薬の影響
残留農薬の影響には、がんや神経系・免疫系への悪影響、ホルモン異常、
さらには喉の渇きやめまい、目の充血などが考えられます。
ただし、市場に流通している食品は基準を守っており、これらの影響が出る可能性は低いです。
残留農薬が多い食材
残留農薬は全ての食材に均等に残らず、いくつかの食材には特に多く残る傾向があります。
例えば、いちご、ほうれん草、ネクタリン、りんご、ぶどう、梨などが挙げられます。
特に果物に多く残留農薬が見られ、風味を損なわないように注意深く洗う必要があります。
果物の正しい洗い方
通常の流水で洗っても、残留農薬の影響はほとんど考えられませんが、
不安を感じる方もいるでしょう。
そこで、残留農薬を極力減らす正しい洗い方を以下にまとめました。
- 流水で洗う：殆どの方が行っている方法で、流水で洗うことで農薬はある程度落ちます。安全性が高い洗い方です。
- 専用洗剤で洗う：残留農薬を落とすための専用洗剤が販売されています。農薬を徹底的に洗い流すことができますが、価格が高い点が難点です。
- 酢水で洗う：酢水を使うと、殺菌作用があり細菌を除去できます。ただし、風味に影響が出る可能性があります。
皮ごと食べたい果物・野菜
残留農薬について詳しく解説したとおり、
果物の皮を取り除けば残留農薬を最も効果的に除去できます。
しかし、皮ごと食べることで得られる栄養価が高い果物もあります。
以下に、皮ごと食べた方が良い果物・野菜を紹介します。
- りんご：りんごの皮にはポリフェノールが豊富に含まれており、体を元気に保つ効果があります。
- ぶどう：ぶどうの皮にはアントシアニンが含まれており、目の健康に良い影響を与えます。
- かぼちゃ：かぼちゃの皮にはβカロテンが多く含まれており、がん予防や免疫力向上に寄与します。
まとめ
今回は果物や野菜に残る残留農薬について詳しく解説しました。
残留農薬が人体に悪影響を及ぼす可能性は低いですが、できるだけ洗い流すことが望ましいです。
いちごやネクタリンなどは残留農薬が残りやすいため、
流水で洗うか専用の洗剤を使用すると良いでしょう。
また、りんごやぶどう、かぼちゃなどは皮ごと食べると栄養価が高まります。
残留農薬に対する対策として、適切な洗い方や食材の選択に注意して、
健康的な食生活を心がけましょう。
