エアコンの除湿が効果的でない場合、問題の原因を特定することが肝要です。
正確な対処法を適用することで、簡単に問題を解消できることもあります。
この記事では、エアコンの除湿が効かない原因とその対処法について詳しく紹介します。
また、除湿機能の基本知識や各メーカー別の対策も合わせてまとめています。
エアコンの除湿機能について
エアコンの除湿機能について解説します。
湿度の低下を促進することで、効果的な問題解決に寄与することがあります。
温度の低下による湿度低下機能
エアコンの除湿は、湿度を低下させるための機能です。
室内の空気を吸い込み、内部の熱交換器によって熱を奪います。
このプロセスで結露した水分は熱交換器に付着し、
ドレンホースを介して排出されます。
水分の減少した空気が室内に戻るため、湿度が低下します。
湿度を低下させつつ温度を下げるため、基本的な仕組みは冷房と同じです。
湿度低下を望む場合は、冷房を使用すると同時に湿度も下げることができます。
弱冷房除湿と再熱除湿
エアコンの除湿機能には弱冷房除湿と再熱除湿の二つの種類があります。
弱冷房除湿は冷房が弱いため、使用するとやや気温が低下する傾向があります。
一方で再熱除湿は、除湿した冷えた空気を再び温めて部屋に送り返します。
湿度と温度を同時に低下させたい場合は弱冷房除湿を、
温度低下は望まない場合は再熱除湿を選択すると良いでしょう。
ただし、再熱除湿は空気を再び暖めるため、電気代は高くなります。
エアコンの除湿が効かない原因と対処法
エアコンの除湿が効果的でない場合、
考えられる原因とその対処法をまとめました。
以下の3つの対処法を試してみてください。
設定温度が高い
部屋の温度が下がらないと、空気中の水分が効果的に排出されません。
エアコンの設定温度を下げて空気を冷やすことで、除湿運転が効果的になるでしょう。
室温をあまり下げたくない場合は、
設定温度を下げて除湿後、元に戻すよう心掛けてください。
外気が隙間から侵入している
隙間から湿った外気が入り込むと、除湿機能が効果的に機能しません。
窓やドアが開いている、換気扇が動いているなどが原因と考えられます。
窓やドアをしっかり閉めたり、換気扇の使用を避けたりすることで対処できます。
フィルターや室外機が汚れている
エアコンのフィルターや室外機が汚れていると、
除湿機能が効果的に機能しないことがあります。
フィルターは2週間に1回程度の頻度で掃除を心掛けましょう。
もしフィルターにお掃除機能がある場合は、
汚れが目立つ時に行えば良いですが、
ダストボックスも定期的に清掃する必要があります。
室外機周りのゴミも取り除き、
本体の汚れは拭き取ることで効果的な除湿が期待できます。
また、室外機周辺に物を置くと放熱が妨げられるため、
除湿機能が効かなくなる可能性があります。
物を置かないように心掛け、周囲に雑草が生えていれば取り除くと良いでしょう。
エアコンの除湿が効かない際の各メーカー別対処法
エアコンのリモコン エアコンの除湿が効果的でない場合、
それぞれのメーカーごとに対処法が異なります。
ただし、機種や型番、年式によっても異なる可能性がありますので、以下は一般的な例です。
詳細な手順については、お使いのエアコンの取扱説明書を参照してください。
ダイキン
除湿が効かない場合は、冷房モードにして設定温度を室温より2～3度下げます。
次に風量を「しずか」または「弱」に調整し、
その後にドライモードを起動することで湿度が低下します。
それでも改善されない場合は、
設定温度を18～20度に設定した冷房モードを20～30分間運転すると効果的です。
パナソニック
湿度が気になる場合、除湿運転をしてもジメジメ感が残る場合は、
設定温度を下げる方法が有効です。
室温を下げたくない場合は、
設定温度を2～3度下げてから湿気が気にならなくなるまで待ってから
元に戻す方法が効果的です。
日立
除湿機能が効かない場合は、エアコンの設定温度を下げてみてください。
eco運転やエリア設定、
風よけモードなど省エネ運転が有効な場合は解除してみましょう。
風向きの調整や、ランドリーモードや結露抑制モードを
手動除湿に切り替えることも効果的です。
三菱
再熱除湿タイプの場合は、
室温を下げてから再び除湿運転を行ってください。
ただし、弱冷房除湿の場合は湿度をコントロールできないので注意が必要です。
シャープ
湿気のある空気が室内に入ると、
エアコンの除湿運転が効果的でなくなります。
窓やドアを閉め、換気扇は回さないように心がけましょう。
また、外気温が高い場合は室温を下げて運転すると
湿度が設定値より低くなる可能性があります。
逆に室温や外気温が低い場合は、冷え過ぎを防ぐために除湿しないことがあります。
それでもエアコンの除湿が効かない場合は、故障か寿命を疑おう
上記の対処法を試してもエアコンの除湿機能が改善されない場合、
故障または寿命が考えられます。
エアコンの寿命は一般的に10年が目安とされていますので、
それを過ぎている場合は注意が必要です。
故障や寿命が疑われる場合は、修理または新しいエアコンの購入を検討してください。
まとめ
エアコンの除湿機能が効かない原因は、
設定温度や外気の影響、フィルターの汚れなどが考えられます。
問題の原因を特定した上で、適切な対処法を行うことで改善される可能性が高まります。
また、各メーカー別の対処法も紹介しましたが、
それでも改善されない場合は故障や寿命が考えられるため、
専門家に相談するか、修理や新規購入を検討してください。
